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教育情報
30年度版「神奈川県公立高校偏差値ランク表」(31年度入試用)
平成30年度(2018年度) 公立高校合格者追跡調査結果による最新版偏差値ランク表です。
採用する模試により高校別のランクは異なります、ひとつの目安とお考え下さい。
※ 神奈川県公立高校入試の選抜基準はS値です、偏差値はあくまでも目安のひとつです。
画像上でクリックすると拡大できます。
31年度(2019年度)実績をアップしました、こちらをご覧ください。令和2年度受験の参考にしてください。(2019.5.15)
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2018年5月 4日 17:59
30年度神奈川県公立高校入試 学力検査結果
--- 25年度から共通選抜・各教科100点満点 / 24年度以前は後期選抜・各教科50点満点 ---
教科 | 国語 | 数学 | 英語 | 理科 | 社会 |
30年度 | 65.6 | 56.0 | 56.1 | 45.3 | 41.8 |
29年度 | 73.1 | 63.5 | 51.9 | 46.9 | 54.5 |
28年度 | 64.7 | 51.7 | 43.0 | 46.5 | 52.0 |
27年度 | 64.4 | 52.6 | 51.8 | 37.4 | 50.2 |
26年度 | 60.8 | 51.7 | 59.6 | 38.6 | 49.5 |
25年度 | 67.8 | 65.5 | 54.8 | 51.1 | 68.4 |
24年度 | 35.5 | 33.5 | 34.4 | 32.1 | 31.3 |
23年度 | 34.5 | 32.7 | 38.3 | 32.7 | 35.8 |
22年度 | 37.0 | 31.2 | 38.8 | 34.2 | 36.8 |
21年度 | 39.2 | 32.2 | 36.7 | 30.9 | 33.5 |
20年度 | 34.8 | 31.1 | 33.5 | 35.4 | 32.3 |
昨年度から導入された「マークシート」の解答形式による2年目の入試となりました。
昨年からマークシートが取り入れられたとは言っても、記述式の問題は従来通り残され「思考力・判断力・表現力」が問われる内容に変わりはありません。
しかし、今年度はマークシートによる解答問題が若干増加し、文章により解答する記述問題が多少減少しました。
しかし全体的には、むしろ難しくなった傾向にあり教科別の平均点の下降に現れています。
入試制度改革以降、知識偏重型の問題から正確に問題を読み解き、そこから知識力をベースに結論を導き出し、それをどう表現するかを問う内容の問題へと変わっていますが、今年度の内容はより高いレベルへと深化しています。
教科別には、大問の配列や配点に大きなありませんでしたが、小問の数や配点、小問ごとの選択肢の数の変更などの変化がみられました。
以下に今年度の各教科の入試問題の内容(変化を含め)を記します。
□ 英語 □
リスニングが2点増え、適語選択が各2点→3点、語順整序が3点→4点に。
英文記述3題→1題、資料を含む文章の読解3題→2題へと変更。
リスニングは、聞きながら文脈をキチン押さえる。
昨年までの聞き取れば解答できる内容の問題がなくなり、聞き取った内容を元にした数値処理や適語(単語)を考え記入する問題など、聞き取った情報を発展させて答える問題へと深化しています。
英作文や長文読解の問題は、英文を論理的に構成する力、英文から正確に情報を読み取る力を問う問題でした。
特に英作文は、未来における受動態を盛り込んだ疑問文を記述する問題、既習の文法や文章構成の力が問われる内容で、日頃から英語に幅広く接した学習が必要な問題でした。
□ 数学 □
計算問題が、数字の記入形式から番号選択(マークシート)形式に変更、各大問最後の問題で番号選択形式→数値記入形式に改められた事により全体的に難易度が上がったと思われます。
図形の証明問題は全記述の完全証明から部分穴埋め(記述)となり、最後に角度を求める問題が出題されました。
単問形式の問題では、問3(ア)で相似と三平方を組み合わせて解く難度の高い問題が出題されました。
関数の問題(ウ)では図形の性質を利用しつつ正確な計算技能が求められました。
確立の問題は、長い問題文を正しく理解し正確に計算を進めていく力が求められました。
最後の証明問題は、穴埋めとなり一見易しくなったようですが、「4点が同一円周上にある」という、ふだんではあまり目にしない内容の記入が出題、証明の流れに図形の性質を入れ理論的に説明する力が求められました。
□ 国語 □
小説文が長くなり、論説文では記述する問題が出題されず記述問題は1題だけとなりました。
全体の作業量は減りましたが、各選択肢の判断レベルは昨年よりも高いものが求められる内容でした。
漢字の出題は、さほど難しい内容ではなく得点に有利な問題でした。
小説文の文章量は増加し、新しい出題形式も見られましたが、主人公の心情は汲み取りやすい内容でしたが、文章をきちんと理解できる力が正誤選択の判断の基準です。
論説文は比較的読みやすい内容でしたが、述べている内容は決して簡単ではなく、正しく読み取り分類・整理する力が求められました。
最後の記述問題は、資料の内容を記述する問題になったことが昨年と異なり、資料からどんな事が言えるのかをまとめてそして表現する力が問われました。
□ 理科 □
例年通り全分野から出題され、理科的に深く思考する問題の出題でした。
問題の出題順序や形式に変化はありませんでしたが、文章を記述する問題が2題→1題に変更となりました。
<物理(問5)> : オームの法則や発熱量についての理解がポイントで、グラフの内容の正確な理解が求められました。
電圧・電流・抵抗・電力・電力量について問われた内容に従って正しく結論付けていく力が求められる内容でした。
<化学(問6)> : イオンへのなり易さについて、実験についての会話文からどのような実験をすれば導き出したい結論が得られるのかを問う問題でした。
<生物(問7 )> : 葉緑体のない“ふの部分”で蒸散が起こるのかという、ふだんあまり目にしないテーマで問6同様どのような実験をすれば導き出したい結論が得られるのかを問う問題でした。
<地学(問8)> : 2つのグラフからどちらが“気温”でどちらが“湿度”かを正しく判断し、そこから導き出す結論を問う問題でした。
□ 社会 □
問題の順序に変更はなかったものの、広範囲にわたる知識が求められ、その知識に基づいて思考し正しい答えを導き出す力が求められました。
文章記述問題は、長い字数を書く問題がなくなり15字以内で記述する形式が1題出題されたのみでした。
しかし、逆に選択形式の問題の難度が全体的に高くなり、昨年に比較し平均点で12.7点も下がりました。
<地理> : 時差に関する問題。会話文の内容と略地図にもとづき、どの生徒がどの都市に住んでいるのかを選ぶ形式の問題でした。
促成栽培と抑制栽培に関する都道府県名およびそれらの栽培方法で生産された農作物のグラフの読み取りなど、知識と資料から結論を導き出す問題が多く出題されました。
<歴史> : 昨年と異なり「並べ替え」の問題が選択肢の多い“6択” や“該当するものを全て選ぶ”などの形式の問題が4題出題されました。
歴史分野ではありますが、歴史・地理・公民などを関連付けた学習方法が必要な問題です。
<公民> : 時事的な内容を含めた政治・経済の広い範囲にわたる知識と、その知識を用いて正しく結論付ける判断力が求められる内容でした。
《 まとめ 》
25年度の入試制度改革以降の「思考力・判断力・表現力」を求める出題の傾向に変わりはありませんが、昨年度の「マークシート」導入により記述の作業時間が減ったものの選択肢を選ぶ内容はより深化した難度の高いものへと変わっています。この傾向は次年度以降も継続されると予測されます。
神奈川県の公立高校入試で良い結果を出す為には、普段からの学習でたくさんの演習を繰り返す事により知識量だけでなく(知識力がある事がベースですが)考える力を身に付けていく事、思考力・判断力そして表現力を早い段階から習慣として身に付けていく事が大切です。
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2018年4月11日 16:44
神奈川県公立高校入試状況(30年度入試)
2月14日に実施された神奈川県公立高校入試は、2月27日に合格発表がありました。
今年度入試がどのような状況だったか、数字で振り返ってみたいと思います。
以下に示す数字から、県内公立中学卒業予定者数の減少と推薦を含めた私立への志向により、公立高校の応募者が減少しています。
県内公立中学卒業予定者数は69,112名(昨年10月の進路希望調査時点)で、昨年より853名減少しています。
今年は昨年に続く減少で高校等進学希望者数は66,798名(昨年比457名減)と、卒業予定者数の減少よりは小幅な減少でした。高校等進学希望率は96.7%と、昨年よりも上がっています。
一方公立高校の募集定員は42,980名(昨年比 550名減)で、前述の卒業予定者数の減少数を下回り若干ではありますが、広き門になりました。
にもかかわらず志願者数は昨年比1,128名減の51,739名で、応募倍率も昨年を下回る結果でした。
(2017年度応募倍率1.21倍 ・ 2018年度応募倍率1.20倍)
実際の受験者数も962名の減で受験倍率は1.19倍と過去3年間で最も低い倍率となりました。
※ 受験倍率=(応募者-欠席・辞退者)/ 募集定員
県全体での受験倍率(平均)は1.19倍でしたが、2極化の傾向は昨年同様です。
特に単位制普通科、コース制、専門学科、総合学科で人気・不人気の2極化傾向が現れています。
全日制では応募者ベースで約3,000名、受検者ベースで約2,800名減少、
募集定員削減から合格者も約1,000名減少していて、倍率も下がっています。
工業系や商業系で大量の定員割れが発生していますが、普通科でも発生しています。
今年も難関校、上位校では応募者が増えている学校が目立ちますが、人気の動向は変わってきています。
応募倍率トップ10校(普通科)
応募倍率トップ10校(専門科 / コース)
専門系の科・コース別では、昨年までは理数や国際といった普通科系の専門学科や芸術・スポーツ系が中心でした。
今年は倍率トップ10に専門色(職業色)の強い科・コースが現れ倍率の高い人気校となっています。
要因の1つとしては、現在進行している高校再編で、普通科系専門学科や総合学科の普通科転換が進められたことが考えられます。
今年登場している職業系専門学科は1.5~1.6倍台の高倍率です。
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2018年3月20日 21:33
30年度神奈川県公立高校 募集定員発表
全日制の当初募集定員は43,293名で昨年より555名少ない募集となります。
毎年各高校別の募集定員は見直されますが、来春の中学卒業生数と地域別の流入出人口を
加味して決定されます。
全体では減であるものの学校(地域)により定員増の学校もあります。
全日制定員比較
29年度 卒業者数 69,996人 募集定員43,848人 前年比較 -111人
30年度 卒業者数(予測)69,129人(-867人) 募集定員43,293人 前年比較 -555人
○当教室の近隣(旧川崎北・川崎南学区)の主な高校の募集定員の推移と昨年比較
<全日制 (普通科・専門学科・総合学科)>
募集定員 (名) | |||||
27年度 (2015年度) |
28年度 (2016年度) |
29年度 (2017年度) |
30年度 (2018年度) |
昨対増減 | |
多摩 | 278 | 277 | 278 | 278 | 0 |
生田 | 318 | 317 | 358 | 358 | 0 |
麻生 | 178 | 318 | 318 | 318 | 0 |
百合ヶ丘 | 357 | 357 | 358 | 398 | +40 |
市立高津 | 278 | 278 | 278 | 278 | 0 |
生田東 | 318 | 357 | 358 | 318 | -40 |
川崎北 | 318 | 317 | 358 | 358 | 0 |
菅 | 358 | 397 | 398 | 358 | -40 |
麻生総合 | 238 | 278 | 230 | 230 | 0 |
新城 | 267 | 267 | 268 | 268 | 0 |
市立橘 | 198 | 198 | 198 | 198 | 0 |
住吉 | 358 | 358 | 358 | 358 | 0 |
県立川崎 | 230 | 230 | 220 | 225 | +5 |
市立川崎 | 158 | 158 | 38/160 | 38/160 | 0 ※ |
が120名(編転入2)、よって新規の高校入学者選抜の募集は38名となります。
* 数名の増減は転編入定員の差です。
これが倍率にどのように影響するかが受験生の一番の関心事だと思います。
神奈川県全体の実質倍率の推移を年度別に下表にまとめておきました。
形態 | 年度 | 募集定員 | 実質倍率 |
前期選抜 + 後期選抜 < 合計 > |
2008 | 39,440 名 | 1.17 |
2009 | 39,890 名 | 1.21 | |
2010 | 41,642 名 | 1.22 | |
2011 | 40,369 名 | 1.22 | |
2012 | 41,410 名 | 1.21 | |
< 共通選抜 > | 2013 | 42,560 名 | 1.18 |
2014 | 43,959 名 | 1.18 | |
2015 | 43,504 名 | 1.19 | |
2016 | 43,959 名 | 1.21 | |
2017 | 43,848 名 | 1.20 | |
2018 | 43,293 名 | ? |
神奈川県公立高校再編計画 はこちらをご参照ください。
30年度入試の変更点はこちら
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2017年10月31日 20:54
30年度(2018年度)神奈川県公立高校入試の変更点
入試制度については、25年度に大きな改革がありましたので来春(30年度)の入試は、制度自体に大きな変更はないものの複数の高校で内学比率の変更や重点化等において修正が図られています。 全日制公立高校の変更部分を下記にまとめました。
再編計画全体の内容は、こちらをご覧ください。
■公立高校再編関連
≪相模原青陵≫
・弥栄に統合して募集停止
≪横須賀明光≫
・国際科の募集を停止
≪磯子≫
・氷取沢に統合して募集停止
≪平塚農業初声分校 (昼間定時制)≫
・2018年度から三浦臨海に統合、三浦臨海に全日制で都市農業科を新設
■各高校の入試内容の変更
≪荏田≫
・面接の観点 教育活動の理解・体育的活動の取り組み → 「部活動の取り組み」 に変更
≪横浜桜陽≫
・面接のその他の観点「特色理解、個性・才能の伸長」 廃止
≪柏陽≫
・第一次選考 学力検査の「英数国のうち高得点2教科を2倍する」重点化廃止
≪氷取沢≫
・第一次選考 調査書の「英語を2倍」の重点化実施
≪生田≫
・面接の観点に「将来の展望」を追加
≪百合丘≫
・第一次選考 内申:学力検査:面接=3:5:2 → 4:4:2
・第二次選考 学力検査:面接=8:2 → 7:3
≪市立川崎≫
・第一次選考 調査書の「英語を1.5倍」の重点化実施
≪市立橘 / 普通≫
・面接の観点に「学習・生徒会・部活への取り組み意欲」を追加
≪市立橘 / 国際≫
・面接の観点に「国際理解・外国語活動を中心に学習・生徒会・部活への取り組み意欲」を追加
≪市立橘 / スポーツ≫
・面接の観点の中学での部活の意欲 → 「競技力向上を中心に学習・生徒会・部活への取り組む意欲」 に変更
≪大師≫
・第一次選考 内申:学力検査:面接=4:4:2 → 5:3:2、調査書の「国数英を2倍」の重点化実施
・第二次選考 学力検査:面接=7:3 → 8:2、面接の観点に「学校生活のルールマナー順守」を追加
≪鶴嶺≫
・面接の観点の教科学習と部活の両立への取り組み → 「教科学習と部活・行事等との両立への取り組み」 変更
≪平塚江南≫
・第一次選考 内申:学力検査:面接:自己表現=3:5:2:2 → 3:5:2:1
≪小田原≫
・自己表現廃止
・第一次選考 内申:学力検査:面接:自己表現=3:5:2:2 → 内申:学力検査:面接=4:4:2
・第二次選考 学力検査:面接:自己表現=8:2:2 → 学力検査:面接=8:2
≪小田原東 / 各科≫
・第二次選考 学力検査:面接=6:4 → 8:2
≪足柄≫
・第二次選考 学力検査:面接=7:3 → 8:2
≪山北≫
・第二次選考 学力検査:面接=8:2 → 7:3
≪相模田名≫
・面接の観点で「教科・科目等に対する学習意欲と教科外活動への意欲を独立観点」に変更、「将来への展望」も独立観点に変更
≪磯子工業 / 各科≫
・内申:学力検査:面接=6:2:2 → 5:3:2
≪藤沢工科≫
・第一・二次選考とも学力検査の「数学を2倍する」重点化廃止
・第二次選考 学力検査:面接=8:2 → 6:4
・面接の観点で「学校学科の特色理解と将来の展望」を関連観点に変更
≪市立川崎総合科学 / デザイン≫
・第一次選考 内申:学力検査:面接:実技=5:3:2:2 → 5:3:2:3
・第二次選考 学力検査:面接:実技=7:3:2 → 7:3:3
≪海洋科学≫
・第一次選考 各科とも調査書の「国語と技術家庭を2倍」の重点化実施
●新設の≪三浦臨海 / 都市農業科≫
・特色検査なし
・第一次選考 内申:学力検査:面接=4:4:2
・第二次選考 学力検査:面接=7:3
・面接の観点で重視する内容:教科・「科目等に対する学習意欲、教科外活動への意欲」、「学校学科の特色理解、将来の展望、面接の態度」
※神奈川県公立高校2018年度入試日程
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2017年8月 3日 19:21
2018年度(平成30年度)神奈川県公立高校入試日程
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2017年8月 2日 22:12
29年度版「神奈川県公立高校偏差値ランク表」(30年度入試用)
平成29年度(2017年度) 公立高校合格者追跡調査結果による最新版偏差値ランク表です。
採用する模試により高校別のランクは異なります、ひとつの目安とお考え下さい。
※ 神奈川県公立高校入試の選抜基準はS値です、偏差値はあくまでも目安のひとつです。
画像上でクリックすると拡大できます。
最新30年度版はこちらをご覧ください。
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2017年4月28日 17:45
29年度(2017年度)神奈川県公立高校入試 学力検査結果
--- 25年度から共通選抜・各教科100点満点 / 24年度以前は後期選抜・各教科50点満点 ---
教科 | 国語 | 数学 | 英語 | 理科 | 社会 |
29年度 | 73.1 | 63.5 | 51.9 | 46.9 | 54.5 |
28年度 | 64.7 | 51.7 | 43.0 | 46.5 | 52.0 |
27年度 | 64.4 | 52.6 | 51.8 | 37.4 | 50.2 |
26年度 | 60.8 | 51.7 | 59.6 | 38.6 | 49.5 |
25年度 | 67.8 | 65.5 | 54.8 | 51.1 | 68.4 |
24年度 | 35.5 | 33.5 | 34.4 | 32.1 | 31.3 |
23年度 | 34.5 | 32.7 | 38.3 | 32.7 | 35.8 |
22年度 | 37.0 | 31.2 | 38.8 | 34.2 | 36.8 |
21年度 | 39.2 | 32.2 | 36.7 | 30.9 | 33.5 |
20年度 | 34.8 | 31.1 | 33.5 | 35.4 | 32.3 |
25年度の入試制度改革から5年目の入試となった今春の入試(学力検査)ですが、出題の傾向や単元出題順番等に大きな変化はなかった一方で、神奈川県公立高校入試では初めての「マークシート」による解答形式が導入されました。
マークシートの導入により番号を選択する問題が若干増えた事と、問題数が少し減少した事も含め昨年度と比べやや易しくなりました。
とは言っても、入試制度が変更となった25年度から続く記述式解答を含めた「思考力・判断力・表現力」を問う問題は引き続き出題され、知識を土台に与えられた情報を読み取り「思考」し、持てる知識をどう活用し「判断」するか、そしてそれを正確に「表現」する力は今までと変わりなく求められる問題の内容でした。
全日制共通選抜合格者の教科別平均点は上表の通りです。
各教科とも昨年に比べ平均点を伸ばしています、前述のように全体的に問題の難易度が下がったと見て取れます。
なかでも国語では+8.4点と大きく伸ばし入試制度改革以降最高の平均点となりました。
英語は昨年リスニングのボリュームの拡大とともにスピードが速くなり平均を下げましたが、今年度の平均点は昨々年にほぼ戻した形となりました。
理科は26年度・27年度と2年連続して高難易度の内容を続け大きく平均点を下げ問題視されていましたが、昨年平易化が図られた内容を継続した点数でした。
解答形式の変更(マークシートの導入)に伴ない“配点”や“問題数”の変更などの変化もみられました。
以下に今年度の各教科の入試問題の内容(変化)を記します。
□英語
英作文の問題が2題減少、長文読解の設問数も1題減少。
配点変更:英作文2題と長文読解9題の配点が、4点から5点に変更。
リスニングはボリューム(聞き取る分量)が減ったものの選択肢をきちんと理解して解答する「読解型」になりました。
全体的に難易度もさほどでなく、全体の問題のボリュームもそれほど多くもない問題でしたが、内容を良く理解して正しい判断を求める力が試される問題でした。
□数学
記述は「証明」(ただし完全証明)のみになりました。
また、昨年までの数値を記入する形式からマークシートで選択する形式に大きく変更され、100点中65点がマークシート解答でした。
そして、関数・確率・空間図形などの問題の配点が4点から5点になったことで1問の問題の重みが増し、全体的にやや易しくなったものの出題内容の傾向に大きな変化はなく、従来通りに思考し解答に導く計算力が求められました。
□国語
記述問題が1題減り、最後の記述の配点が8点から6点になりました。それにともない古文・小説文・論説文・グラフを含む文における選択問題の配点が全て4点となりました。
漢字の書き取りが同じ漢字を含む熟語を選ぶ「センター入試型」に変更されました。
選択問題はそれほど難易度は高くないものの、論説文は例年通り読み解く文章そのものが難しく選択に辿り着くまでに時間を要した内容だった。
□理科
例年出題されていたグラフ記入などの作図問題がなくなり、配点も問5から問8まで全て4問づつ各4点に統一され設問数が減りました。
26年度・27年度の内容より昨年度に平易化が図られたとは言っても、教科的には理科が一番平均点が低く点数の取りにくい教科である事に変わりはありません。
複数の知識を活用し思考したうえで正しく判断し解答する問題や、実験・観察などの資料をきちんと理解しその上で考察を加え結果を導き出す「科学的思考」を問う問題は例年どおりで、今年の問題も理論的にものごとを考える力が要求された。
□社会
最も大きな変更があった教科です。
例年出題の地図の塗りわけや写真を用いた問題は出題されず、歴史の並べ替え問題も出題されませんでした。
2点配点の問題が3点配点となり問題数が減った反面、記述問題の字数制限がなくなり4点×2問のセットになった記述問題が出題されたり、従来なかった地形図上に引かれた線の略断面図を推測する問題、資料の解説文からの歴史の出題など、資料を読み解きある事柄をいろいろな角度から判断していく問題が出題されました。
単純に知識として知っているだけではなく、その背景も含めて理解しているかどうかを求められる内容でした。
総論として、全体の平均点が昨年を上回ったからと言って易しくなった訳ではありません。
マークシートはあくまでも解答形式の変更であり、25年度の入試制度改革以降の「思考力・判断力・表現力」を求める出題の傾向に変わりはなく、次年度以降も継続されると予測されます。
マークシート初年度の結果から次には選択問題の内容が難しくなる事も考えられます。
神奈川県の公立高校入試で良い結果を出す為には、普段からの学習でたくさんの演習を繰り返す事により知識量だけでなく(知識力がある事がベースですが)考える力を身に付けていく事、思考力・判断力そして表現力を早い段階から習慣として身に付けていく事が大切です。
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2017年4月13日 19:13
神奈川県公立高校入試状況(29年度入試)
今年の入試は、どのような状況だったでしょうか。
公立中3生の卒業人数は2005年以降 全体的に減少の傾向にあります。
昨年10月の進路希望調査によると卒業予定者数は69,965名で前年よりも404名の減少。
一方高校等進学希望者数は67,455名・前年対比で766名減と卒業予定者数よりもさらに減少で高校等進学希望率は96.4%でした。
実際の出願では、全日制募集定員 43,593名(前年比 157名減)に対し、志願変更後の最終応募者数が52,892名で応募倍率は前年を下回る1.21倍(前年1.22倍)でした。
学力検査のないクリエイティブスクールと連携募集を除いた全日制全体の学力検査受験者数は、51,110名で前年の51,802名から名近くの減少となっています。
○ 応募者数
応募者数のトップは、5年連続で横浜翠嵐の719名、募集定員の違いはありますが2番手の市ヶ尾の570名を大きく上回っています。
以下 元石川の553名、海老名の544名、住吉の534名がトップ5でした。
毎年トップ5に入ってくる湘南が今年は11位と2年連続で応募者数が減少しています。
昨年はトップ10にも登場しなかった元石川(3位)・川和(7位)が大きく順位を上げ、その人気度が目立ちます。
○ 応募倍率
・ 学校別
応募倍率も5年連続で横浜翠嵐が2.01倍の倍率でトップです。
以下 2. 新城 / 1.78 3. 多摩 / 1.63 4. 横浜緑ヶ丘 / 1.612 5. 川和 / 1.607 6. 元石川 / 1.54 7. 柏陽 / 1.53 8. 大和 / 1.500 9. 市立桜丘 / 1.497 10. 市立金沢 / 1.497 と続きます。
難易度の高い上位校は安定的な人気を保っています。
昨年1.60倍で5位だった湘南は1.37倍と倍率も下がる傾向でした、とは言っても1.37は湘南は引き続き高水準の倍率です。
・ コース制、学科別の集中度
学校単位の集中度は前記のような内容でしたが、コース制や専門学科、総合学科はどうであったか。
公立高校再編計画がスタートした年の入試でした。
コースを学科として独立させたり、コースを廃し普通科に統合し以前のコースの内容を学校全体に反映する等 再編実施の初年度の入試にあたりどのような変化があったでしょうか。
コース・学科別の応募倍率順位(トップ10)は以下の通りです。
1. 市立橘(国際)/ 1.92 2. 市立橘(スポーツ)/ 1.67 3. 市立戸塚(音楽)/ 1.64 4. サイエンスフロンティア(理数)1.55 5. 中央農業(畜産科学)/ 1.51 6. 白山(美術)/ 1.44 7. 鶴見総合(総合)/ 1.43 8. みなと総合(総合)/ 1.42 9. 川崎総合科学(科学)/ 1.41 10. 弥栄(スポーツ科学)/ 1.41
毎年トップ10に登場する市立橘(国際)(スポーツ)、サイエンスフロンティア(科学)の2校3科以外の7コース(科)は過去3年間では初の登場です。
以前から国際系・理数系は高い倍率で上位に入っていましたが、今年は生田の自然科学や弥栄の国際・理数 等が普通科に統合された事により、登場校の倍率水準は下がっています。
昨年までは入ってこなかった1.4倍台の学校が半数を占めています。
その結果募集規模が大きい総合学科がトップ10に登場しています。
理数系・国際系、そして川崎総合科学なども含め理数・国際色の強い総合学科の人気は今後も続くと思われます。
○ 応募の取り消し・入試当日の欠席
取り消し・当日欠席も含め全県で564名が受験しませんでした。
例年上位校では、都内等の有名私立を第一志望とし、合格発表が早い私立への進学を決めた生徒が、受験日の遅い公立高校の受験をキャンセルする事例が見られます。
今年も最多人数を記録したのは横浜翠嵐の67名です、受験後の取り消し78名を含めると145名となり高水準で毎年続いています。
旧学区トップ校では毎年の事例ですが、応募取り消し・欠席人数の多い学校を挙げると
横浜翠嵐67名、 市ヶ尾22名、 生田19名、 湘南16名、 川和16名、 柏陽14名、 元石川12名、 私立東12名、 サイエンスフロンティア12名です。
受験後の取り消しは、
横浜翠嵐 78名、 湘南 23名、 サイエンスフロンティア 15名、 川和・神奈川総合(国際文化) 各8名、 柏陽・新城 各7名、 多摩 6名 などでした。
応募取り消し・受験欠席・受験後取り消しを含め旧学区トップ校だけでなく2番手校や中堅校でも出ています、東京近隣地域での人数が多いのが特徴です。
公立高校再編計画 初年度の今年の入試でしたが、全体を見渡すと受験生の動向の変化がありました。
入り易い特に普通科系の公立高校の人気が低下しています、一方で旧学区トップ校や2番手校は高い人気です。
上位校をめざす受験生が公立の進学校にこだわり、受験生が集中するようになってきています。
神奈川県の高校事情がかなり変わってきたことを改めて認識させる入試結果でした。
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2017年3月10日 22:32
29年度神奈川県公立高校 募集定員発表
全日制の当初募集定員は43,848名で昨年より111名少ない募集となります。
毎年各高校別の募集定員は見直されますが、来春の中学卒業生数と地域別の流入出人口を
加味して決定されます。
全体では減であるものの学校(地域)により定員増の学校もあります。
全日制定員比較
28年度 卒業者数 69,737人 募集定員43,959人 前年比較 +455人
29年度 卒業者数(予測)68,713人 募集定員43,848人 前年比較 -111人
○当教室の近隣(旧川崎北・川崎南学区)の主な高校の募集定員の推移と昨年比較
<全日制 (普通科・専門学科・総合学科)>
募集定員 (名) | |||||
26年度 (2014年度) |
27年度 (2015年度) |
28年度 (2016年度) |
29年度 (2017年度) |
昨対増減 | |
多摩 | 278 | 278 | 277 | 278 | +1 |
生田 | 318 | 318 | 317 | 358 | +41 ※ |
麻生 | 318 | 178 | 318 | 318 | 0 |
百合ヶ丘 | 358 | 357 | 357 | 358 | +1 |
市立高津 | 278 | 278 | 278 | 278 | 0 |
生田東 | 318 | 318 | 357 | 358 | +1 |
川崎北 | 358 | 318 | 317 | 358 | +48 |
菅 | 398 | 358 | 397 | 398 | +1 |
麻生総合 | 278 | 238 | 278 | 230 | -48 |
新城 | 268 | 267 | 267 | 268 | +1 |
市立橘 | 198 | 198 | 198 | 198 | 0 |
住吉 | 358 | 358 | 358 | 358 | 0 |
県立川崎 | 230 | 230 | 230 | 220 | -10 |
市立川崎 | 158 | 158 | 158 | 38/160 | -120 ※ |
打ち出す。(神奈川県公立高校再編計画)
学校全体としての募集定員は昨年と変わらず全て普通科の募集となります。
※ 市立川崎は、全体の募集定員は160名ですが併設型中学校からの入学者(入学試験を行わない)
が120名(編転入2)、よって新規の高校入学者選抜の募集は38名となります。
* 1、2名の増減は転編入定員の差です。
これが倍率にどのように影響するかが受験生の一番の関心事だと思います。
神奈川県全体の実質倍率の推移を年度別に下表にまとめておきました。
形態 | 年度 | 募集定員 | 実質倍率 |
前期選抜 + 後期選抜 < 合計 > |
2008 | 39,440 名 | 1.17 |
2009 | 39,890 名 | 1.21 | |
2010 | 41,642 名 | 1.22 | |
2011 | 40,369 名 | 1.22 | |
2012 | 41,410 名 | 1.21 | |
< 共通選抜 > | 2013 | 42,560 名 | 1.18 |
2014 | 43,959 名 | 1.18 | |
2015 | 43,504 名 | 1.19 | |
2016 | 43,959 名 | 1.21 | |
2017 | 43,848 名 | ? |
神奈川県公立高校再編計画 はこちらをご参照ください。
(早稲田育英ゼミナール 読売ランド教室) 2016年11月 3日 19:05